Quantcast
Channel: たそがれオヤジのクタクタ山ある記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 520

飽きもせずに根本沢。男坂から角力場に向かってみたのだが…。

$
0
0
◎2017年12月17日(日)

駐車場(8:03)……籠堂跡(9:43~9:53)……角力場尾根(10:25)……行者山西ピーク(10:52~11:02)……根本沢(11:36)……沢コース合流(11:43)……二十丁(11:55~12:01)……不死熊橋(12:07)……駐車場(12:11)

 3日に根本山に行った際、行者山から角力場に下ろうとしてあまりの急さにたじろぎ、さっさと退散してしまったが(もっともどこに「角力場」があるかは自分でも判然とはしていなかった)、実のところ諦めきれずにいて、下るのではなく登る分には問題なかろうと、いずれ下から歩くつもりでいた。おそらく取り付きは男坂がベースになるだろう。
 その男坂だが、難易度は高いと思っていた。先日、根本山神社から誤って男坂上部に下ると、見下ろす男坂は半端ではない傾斜に見えた。きっと無理だろうなとこれもまた諦め半分の気分。そんな折り、ハイトスさんご一行が9日に男坂をあっさりと登られた記事を拝見した。こんなことを記しては失礼だが、ハイトスさんならともかく、おK3さんまで登らるのなら、オレでも行けんじゃないのか。
 かくして、今回の目的はハイトスさんとは中身が違うが、同様に三つにした。①男坂から角力場に登り上がる。 ②ハイトスさんが残した川講中だったかの石柱の目印を見つけ、その石柱を探してみる。 ③行者山南西尾根を下ってみる。 以上。根本山と神社、女坂は今回は用なしとする。

 ハイトスさんブログの画像では根本沢もうっすらと雪がついていた。ああいう風景になっていたら嫌だなと思いながら準備をする。今日もまたスパ長だ。話は前後するが、今日もハンターらしき車が2台、前回と同じところに置かれていた。ただ、今日は最後まで銃声を聞くことはなかった。昨日はどうだったのだろう。
 駐車場には車が他に2台。うち1台から2人連れが出発し、遅れてこちらも出発。なぜか2人はすぐに戻って来た。挨拶はしたが、あるいは用心して軽アイゼンでも取りに行ったのか。今のところ、一時的な雪も消えたのか、白い物は見えていない。

 以降の歩き、籠堂跡までは2週間前とまったく同じ歩きなので、敢えてたいした写真も掲載しないし、歩きを改めて記しても意味がないだろう。前回見逃した十三丁石と五丁石も確認した。ただ、今回の目的の一つでもあったハイトスさんの川講中の木組みの目印だが、これをコース途上で目にすることはなかった。残念ながら、強風で離ればなれに飛ばされてしまったようだ。せっかくの楽しみが一つ消えた。
 今日は雪もずっと降ったりやんだりしていたが、雪が残っているところは角力場尾根(勝手にそう名付けさせていただいたが)だけだった。

(雪がちらついている)


(前回見逃した十三丁石)


(沢には氷柱があちこちにあった)


(これも見逃していた五丁石。十三丁石とともに、特別なところにあったわけでもなかった)


(魚止めの滝)


(2週間の間に随分と落ち葉が堆積していて、膝下まであった)


(前回、これは階段のステップかと思っていたが、倒れた石塔と思えなくもない。現に、もはや読み取れない文字の窪みがあったりする)


(籠堂跡)


 ということで、籠堂跡に到着。実は、男坂に入り込む以前に角力場尾根に取り付いた方がいいのではと周囲を物色しながら登って行ったのだが、確かに、ここなら何とかと思うところもあった。しかし、男坂を登ってみたいという思いも強く、この時点では、男坂の途中から角力場尾根に向かうことにしている。結果として、次に角力場に行く機会があったとしたら、おそらく手前から登るだろう。まして、その方が無難かとも思う。

(男女坂の分岐。今日は右の男坂をさらに上まで)


(やはりここも凍結している)


(不動様。今回はご尊顔を少しはクリアに撮れた)


(固定ロープは続いている。これを頼りに登る限りは問題なく登って行ける。上から見て)


(ブレブレの写真だが前回撮ったもの。石祠を境に左右に窪みがある。左が男坂。先ずは右窪みの右斜面を登ってみたのだが)


(石祠。2週間前はここで引き返して女坂を登っている)


 籠堂跡を少し登ると大きな岩尾根をまたいで左右に水無し沢が分岐。左は女坂。そちらは目もくれずに右の男坂に向かう。左岸側の斜面は凍りついている。試しにスパ長のスパイクをあててみると、どうも滑り止めには頼りない。用心してかかるしかない。
 不動様に手を合わせて上に行く。そして石祠。ここまでは先日確認したことだし、ロープもしっかりとあった。この石祠をはさんで、沢型はまた二分する。本来の男坂がどちらかは知らないが、左を覗き込むと、ロープが続いているから、今の男坂は左側なのだろう。どちらにしても、見える視界全体が露骨な岩場になっている。

(男坂の先。まだロープはある。結局はここを歩くことになるが、この時点では覗いただけのつもりでいた)


(ここを攀じ登る。写真ではたいしたこともないが、実際は手ごたえがあり過ぎた)


 今日も角力場見物が目的だから、ここは右。すぐに沢型は消えた。この右側斜面をとにかく登ってみよう。無難そうなところから取り付いた。かなり厳しい。しっかりした手がかりと足場がない。5mほど登ったところで断念。手にかける岩がポロポロと割れてしまうし、上は急斜面がずっと待ち受けている。自分の技術では無理だ。
 しかし、たかが5mとはいえ、下るのが恐かった。足元が不安定で、全体重をかけられない。よほど、一か八かこのまま腹ばい45度でずり落ちようかとまで思ったほどだ。何とか這う這うの体で石祠に戻っ時は、とりあえずは助かったといった心持ちだった。

(結局、男坂に復帰して登る)


(これがハイトスさんの言う「滝」だろうか)


(左手に神社が見える。今いる場所を挟んで対岸尾根に角力場があるはずなのだが)


 仕方ない。ロープのある男坂を登るしかあるまい。ロープを頼りに登って行くと、すぐ上に見覚えのある風景が見えた。先日、見下ろしたところだ。男坂は意外にあっけないなと思いながらも、このまま男坂を登ってしまったのでは角力場からどんどん離れてしまう。
 ふと、右手にナメっぽい滝状の沢型が出てきた。ハイトスさんからいただいたコメントにあったなぁ。「右側に迂回するように滝を登れば角力場への尾根に突端にいけそうだった」って。このことか。そこを少し登ると、左上に根本山神社が見えてくる。テープも見えているから、男坂からはあまり離れていない。

(ここの登りはさほどでもないが、ただの登山靴では滑るだろう)


(角力場尾根が見えた。あそこの台地がてっきり角力場とばかりに思ってしまった)


 沢状の路地を登って行くと、右手に尾根らしきものが見える。もしかしてあれが角力場尾根? GPSを見ると、神社から大分南側に出ている。ハイトスさんの軌跡図では、角力場は神社の真西だった。ということは、尾根に乗り上げても大分また北に下って行かないといけないようだ。まぁ、ここまで来てしまったら、目の前の壁を越えて尾根に登るしかあるまい。
 さっきの5m岩場よりはやさしい登りだが、別の厳しさがある。急斜面であることは相変わらずで、岩場でないだけでもまし。手がかり、足がかりはあっても、樹の間隔は広く、手も頼れない腐った樹も多い。こんなところにもシカフンがあったりで、なぜか安心したりもするし、気を落ち着ける場もいくつかある。さっきの岩場に比べれば極楽だ。

(目指した台地はこうなっていた)


 小ピークを目指して登り上げる。実は、その小ピークが角力場と思って登っている。登り切って角力場尾根に出ると、石祠のガレキらしいものはなかった。あるのはゴロゴロした岩。やはりさらに下か。あと標高50m下りといったところだろうか。

(ちょっと下ってみる。かなり急だが、まだ樹を頼りに下れる)


(先はこうなっていて、ヤセた尾根センターに樹はない。さらに激斜面で頼りない樹が続く。引き返す)


 落ち着いたところで尾根を下ってみる。先日の見た目の予想どおり、やはりヤセの急斜面が続いている。そしてすぐに先がすとーんとなった。尾根上は岩場ではなく道型っぽくなってはいるが、ここも樹の間隔が広く、樹につかまりながらの下りは抱きつきをやってもかなりきつい。まして、地面は凍っている。下手すれば左右いずれかに転落する。それでいて、冷静になって見分する限りは下からの登りだったら四つん這いで何とか登れるだろう。問題は目先の下りだ。今日は20mロープも用意して来ていたが、そこまでしてガレキ跡を見に行く価値があるのか疑問になってきた。しばし見下ろしながら思案した。危険を理由にヤメにするか。つまり、自分には無理という結論。

(袈裟丸は隠れている)


(角力場尾根を登る)


(かなり荒れたところもある。全体として角力場尾根は悪相の尾根だ)


(分岐が見えて来た)


(右が角力場尾根)


(今季初の雪を見る)


(行者山西側ピーク)


 断念して急なヤセ尾根を登って行くと、右手に尾根、下には沢地形が見えてくる。先日、いずれを下るかで迷ったところだ。そして、分岐に到着。まぁ、いいか。死ななかっただけでも幸いだ。いずれ、下から改めて、なんて気が起きなければいいが。そんなことをするよりも、根本沢を沢通しに歩いてみる方が、地味沢歩きで自己満足に浸れる気がしないでもない。
 行者山の西側ピークに到着。南西に下る尾根をよく観察すると、先日の南西尾根と見当つけた尾根は違う尾根だった。あれは北西尾根だった。あれをよくハイトスさんは下ったものだと恐れ入った次第だが、正解の南西尾根は見るからになだらか。ここでちょっと休憩。

(南西尾根を下る)


(こんな景色が続く)


(この辺はなかなか良い雰囲気でお薦めルート)


 単調と言えばそれまでだが、広い尾根で、さりとて尾根型は明瞭。倒木はあるが、のんびりと気分良く歩ける。目印の類は皆無。たまに大型動物の新しい足跡が残っていたりする。みー猫さんがこの尾根に興味を持たれたようだが、この時点では確かにお薦めしたい尾根だ。

(植林がちょっと入り込む)


(そして次第に急になり、先の見通しが悪くなってくる)


(早々に右に逃げる)


 左が植林のようで、その境目を歩くようになると、標高800m付近で一時的に植林に入り込むが、すぐに抜け、今度は針広樹が混在するようになる。しかし、全体としては明るい中の下りだ。
 安心しきって下っていたら、次第に急になってきた。沢が近づいている証拠だ。このまま下って行くのは危ないような傾斜になり、尾根から外れ、右手の斜面に逃げることにした。右手を選んだのは、ジグザグにシカ道らしいのが見えたことと、その斜面が広かったからで、左手斜面の様子は知らないが、後で思うと、そちらに逃げるか、しばらく下った方が良かったかもしれない。

(根本沢が見えてくる)


(そして根本沢)


 いつしかシカ道は消え、歩きやすいところを下って行く。根本沢はもう真下に見えている。だが、こことて急で、スパ長だったから滑らずに済んだが、登山靴ならチェーンスパイクくらいは必要だろう。

(南西尾根突端の左はこうなっていて、ここなら楽に下れたかも)


(そして、尾根の突端部。ここからではまず無理)


 沢に出て、しばらくは沢を下る。長靴だから、水に浸かっても問題はなく、歩きやすいところを選びながら歩く。そのうちに、南西尾根の突端が現れる。やはり、岩場がストーンと落ち込んでいるが、その左側はゆるやかな斜面になっているから、むしろ、我慢して尾根を下り、右手に逃げる手は使えそうだ。ハイトスさんは左手・南側のカヤデ沢の方に下ったようだ。

(沢コースに復帰)


(ここで一休み)


(今日も前回もまったくゲートを越える歩きをしていない)


 沢コースに復帰する。そのまま沢を下るかと、コースを無視して下ってみたが、左岸側30mほど上にコースが見え、このまま沢を下るとヤバいことになるんじゃないのかと、あっさりとコースに戻ってしまった。
 二十丁で休憩を入れる。また雪が落ちてきた。陽も隠れ、次第に冷え込んできた。腰を上げて不死熊橋に降りる。ここ2回続けて根本山周辺を歩いたが、ゲート先の石鴨林道を歩いていない。こんな歩きも珍しいか。

(帰着。うまく写ってはいないが雪が結構降っている)


 駐車場には他に3台。とはいっても、1台が消え、2台追加といったところだ。4時間歩き。あっさりとしたものだが、恐い思いは何度もした。
 梅田の居住地区に入ると雪もやんだが、山の方は雪も続いているのだろう。南西尾根から見えるはずの袈裟丸も雲にすっぽりと隠れていた。手持ち無沙汰を紛らわすため、里に出るまでの間に目に入った石仏やら石碑の写真を撮りまくりながら帰路に就いた。5か所くらいあったか。

(本日の軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」

(付録1)


(付録2)


(付録3。ここは古道伝いの車道のようだ。意外に珍しい)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 520

Trending Articles