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Channel: たそがれオヤジのクタクタ山ある記
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引き続き神流町の小豆の滝と早滝の氷瀑見物。

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◎2021年2月6日(土)

 先週、行くつもりになっていた早滝。結局、林道の凍結が恐くて途中で引き返したが、今のところ林道の凍結はなさそうなので、早いとこ行くことにした。早滝に行くのなら、赤久縄山も含めての周回がベターだろうが、赤久縄山には33年前に行っていて、特段の印象は残っていず、今は冬季通行止めではあるが、御荷鉾スーパー林道を使えば20分もかからずに登れる。そんな山にわざわざ時間をかけ、雪をこいでまで登りたくもない。まして、4時から処方箋もらいだけながらも病院の予約を入れているので、現地を1時半には出ていないといけない。自分の足では、余計な山歩きを加えるのはまずは無理。
 そこで、早滝に加えたのが同じ神流町にある小豆の滝と藤岡市にある上平の滝。決めた時点ではいずれも氷瀑を期待している。結果として上平の滝はタイムアウトでやめたが、小豆の滝も早滝も同じ神流町とはいっても、国道462号線から、前者は林道七久保橋倉線で10km、後者は富岡神流線で5kmそれぞれ奥に入るから、出発時間が遅いのではそもそも三滝めぐりは無理だった。

 先ずは奥の小豆の滝から。その前に、神流町に入る手前の、藤岡の外れにある長井屋製菓の饅頭が名物とのことで、この店は朝6時からやっていて、立ち寄って15個入り900円のを買った。店のオバチャンから一個のおまけが付いた。行きがてら食べたが、元より饅頭へのこだわりはなく、職場で他人様からの土産を回覧でもらうことはあっても、旨いも不味いもなく食べていた。自ら買うのはこれが初めてのこと。おまけを食べて、おいしいのかどうかは自分にはわからなかったが、名物なのだから、饅頭通にはおいしいのだろう。
 林道七久保橋倉線は舗装林道で、部分的に狭いところはあっても、対向車がトラックでもない限りはギリギリに寄ることはない。この林道もまた基本的には上りだが、下りもカーブも多い。6キロ付近までは何事もなく運転できたが、それを過ぎたあたりから路肩に雪の塊が出てくるようになり、7キロあたりから、全面ではないが、日陰は凍結し、中には分厚く凍って、幾筋にもボコボコになっているところもあった。このボコボコ、カーブながらも上りだったから四駆低速でこなせたはいいが、傾斜は相応にあって、帰路は下りになるから、無事に通過できるものか、後で滝を見ながらもずっと気になっていた、凍結の傾斜付きカーブは少なくとも6か所はあった。そのうちボコボコは2か所。道路が半分近く崩壊しているところも2か所。幸いにもそこは凍結していなかった。6キロあたりまでは工事する人やらハンターを見かけもしたが、その先に行こうとしている自分の車を物珍しそうな顔をして見ていた。この先の道路状況を知っていれば、当然、そうなる。

(小豆の滝はここから入る)


(沢で)


(同じく。ブタみたいだ)


(小豆の滝)


 駐車予定地に近づくと平らになって、陽当たりで凍結もなく穏やかになった。橋が架かった所に小豆の滝への標識が見えた。バックして路肩に車を置いて出る。そちらに向かうと、また標識があって、「小豆の滝 350m 15分」とある。落葉にうずもれた道型が沢筋の左岸側に続いている。これをしばらくたどったが、沢の流れに見とれていたら、沢筋の歩きになってしまった。きっと、道は沢を高巻いて滝前に続くようになっているのだろう。ほどなく沢の突きあたりに大きな雪の塊が見えた。あれが小豆の滝か。

(接近して正面から)


(落ち口付近には雪の欠片だけ)


(滝つぼ)


(氷瀑部のツララ)


(ナメ床になっている)


(水が普通に流れている)


(落ち口。その上の沢には雪が付いている)


(改めて)


 ちんまりした四段瀑のようだ。落差はせいぜい20mといったところか。残念ながらすっきりした氷瀑にはなっていない。上の水の流れは滝つぼまで続き、最下段の滝本体から外れた部分の脇が白く凍っているだけ。一応、白い部分の範囲は広い。氷が崩れて下に落ちてもいない。時季として早かったのか、もしくはこれからなのか自分には予測できるほど目が肥えてはいないが、日本海側は寒波続きながらも、温暖化傾向の中ではこれが限界で、先日の九十の滝の氷瀑は北に面し、流れも細いゆえのことかもしれない。
 こうなったら、氷瀑というよりも、普通の滝として見るしかないわけで、全体としては水量としては少ない滝のようだが、段瀑ゆえに美滝だ。脇を通って下段の上脇まで行ってみた。部分的にナメ状になっていて、ここはこの時季でなければあっさり上まで行けるかもしれない。その先がどんな感じの沢になっているのかは知らないが。

(標識どおりに下る)


(林道が見えて、小豆の滝は終わり)


 氷瀑を期待しただけにがっかりだが、滝そのものに勢いはないものの、自分には美滝ゆえにゆっくりと見ていたいところだ。だが、帰路の運転がどうも気になり、切り上げて帰ることにした。やはり沢の上に標識の置かれた道型が続き、あっさりと車道に戻ることができた。

 一服して心を落ち着けて下る。運転は来る時以上に緊張した。当然、低速での下りで、凍結カーブは2速か1速でのりきった。そして二つ目のボコボコにさしかかる。カーブでハンドルが効かず、車はズルズルと真横になった。このままではガードレールにぶつかる。こんな時の対応は経験不足でわからない。以前、赤城の利平茶屋だったかに向かおうとしてスケートリンクのような緩い坂道でスリップして先に行けなくなり、その時はただの普通車前輪駆動だったが、ソロリソロリとバックして路肩に車を置いて歩いた。その時も、ハンドルはまったく効かなかった。今回は真横向きだ。四駆をロックして何度か切りかえしをしたら何とか正面を向いてくれた。それでもフラフラとガードレールに寄って行きたがるのをこらえて脱け出せた。全身冷や汗。四駆のジムニーとはいっても重量のない軽自動車ではこんなものだろう。
 その先は真横にこそならなかったが、凍結カーブの下りはとにかく恐く、凍結が消えた時はほっとして、車を路肩にとめて一服して気を休めた。早滝に向かう林道が凍結はないとのことだったが、やけに気になり出した。その後の一週間で凍結路になっているかもしれない。

 続いて早滝。国道の移動が長い。ずっと考えているのは、早滝の氷瀑よりも凍結路のこと。距離的には、国道から北上するから、富岡神流線も走るのは5キロだから、七久保橋倉線は6キロ先が凍結だったことを考慮すれば安泰ともいえるが、日陰が続けばそういう理屈どおりにはいくまい。現に七久保橋倉線は概ね日なただったし、富岡神流線も北上という点では同じ。ビクビクで入り込んだが、余計な心配だった。通行止めから先の凍結はまったくなかったし、前回のように1キロ手前でのUターンもあり得なかった。

(この岩の左の空地に車を置いて出発)


(早滝への標識)


(滝への道はわかりやすい)


(オッチャンに抜かれる)


 滝への駐車地は、しっかりしたものはなく、てんでに空地に車を置いていて、都合6台ほど目にした。滝見も赤久縄山もいるだろう。早滝の標識を目にして沢沿いに行くと、すぐに分岐。ここに標識はないので左の橋を渡ると、カメラマンが3人、何を撮るのか周囲を見渡しても撮影対象になるようなものはない。そのまま行くと、道は荒れ、それを越えると林道に出てしまい、元の駐車地に戻ってしまった。何とも情けない。橋を渡らずに直進すべきだったようだ。
 仕切り直しになった。埼玉県ナンバーのオッチャンが三脚を持って歩き出そうとしていた。オッチャンに声をかけ、早滝への道を聞くと、やはり橋は渡らずに直進とのこと。常連さんらしい。聞けば、先月の半ばに来たら、まだ1/3の氷瀑だったそうな。「お先に」と言いながら先行したが、すぐに追い抜かれてしまった。

(クサリ場もあるが、まったく危険な通過ではない)


(早滝。この時点では滝の水流しか見えなかった)


 途中で見かけた標識には、早滝まで「0.3K 20分」とはあった。実際のところ、登り一辺倒で、滝まで標高差150m以上は登っていた。ゆっくり歩いていれば苦痛もないが、あのオッチャンに抜かれることを考えれば、つい急ぎ足にもなる。すぐに息切れになった。沢を撮るふりをして、オッチャンに先行してもらったが、オッチャンもかなりきつそうだった。クサリ場が出てきては続く。頼るほどもなく沢に出た。オッチャンが100mほど先にある瀑を見ながらため息をついていた。今日がチャンスと思って来たのにダメだったかと。そうですかとしか答えようがない。だが、確かに水の流れは見えても、ここからでは白い部分が見えない。

(滝の前で)


(近づいて)


(上は普通の滝)


(着雪部分のアップ)


(これが岩にへばり付いているように見える)


(滝つぼ)


(落ち口)


(これであっさりと終わり)


(しつこいが)


(一応、横撮りで)


 オッチャンとはほぼ同時に滝前に出た。滝の下部に雪が付いているが見えてはいたが、これでは、6年前の雪田爺さんのブログに掲載された写真とたいして変わらない。滝下だけが氷瀑になっていて、全体の1/2。オッチャンが見た一月前よりは少しは増しているようだ。上は普通に流れている滝。氷瀑評価は玄人でもないので何とも言えないが、下だけ氷瀑というのもまた趣がある。まして、さっきの小豆の滝に比べれば水量もある。何ともしがたいのは小豆の滝同様に南向きであること。じっくり見ると、氷柱が融けかけているようにも見える。
 傍らで、オッチャンは三脚を広げて、まずはスマホで写真を撮り、その後に大きな一眼カメラをセットして、どうも、タイマーで撮っているようで、滝好きな写真家のように思われる。それでいて、場所は動かず、あそこからでは手前の岩が写ってしまうんじゃないのかなと思っても、それがアクセントになるのか。むしろ、オッチャンの被写体エリアに入り込んでは失礼かと、脇をうろついては写真を撮る。
 オッチャンの撮影エリアに気遣いながら、大回りして滝の脇に行く。見えるのは氷瀑ではなく水瀑。細かい水が勢いよく飛び跳ねている。この滝、観光パンフに掲載された写真を見る限り、水量は決して多いわけではないが普通で直瀑。水がほとばしる状態では、この時季の水量は少ないのだろう。氷瀑でない時にでも改めて見に来たいものだ。

(戻る)


(林道から滝への分岐。オッチャンの車)


 オッチャンは相変わらず同じところで写真を撮っている。よほどにお気に入りのスポットなのだろう。まだまだ撮っていそうなので、お先にと言って戻る。さすがに下りは楽だった。
 車で、藤岡の上平の滝へのルートを調べた。帰り道の途中から外れて西に向かうようで、距離もかなりある。寄っていたら、病院に間に合いそうもないので行くのはやめた。余談だが、この上平の滝、特別に有名な滝ではなく、駐車地も標識もないようで、おそらく、地元の方々から何らかトラブルでも出たのではないかと思われる。氷瀑としてはきれいらしいが、そうでなかったら、ただの小滝のようでもある。またこちらに来る機会があったら、見に行きたいと思っている。滝だけを目的にしたら、な~んだで終わりそうだし。

 神流町の氷瀑見物が続いたが、日光やら那須の氷瀑群に比べたら、規模的にはみみっちいものだし、凍結路でもなければ、車で簡単に行けるような滝だ。この程度の氷瀑ならわざわざ…といった気持ちもある。見に行くにしても、しばらく歩かねばならないような、ハイキングがてらに行けそうな滝を選んで行くことにしよう。

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