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Channel: たそがれオヤジのクタクタ山ある記
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前日に続き、翌日はフクジュソウ見物。ついでの山は崇台山と観音山。

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◎2021年2月14日(日)

 白衣観音が立つ高崎の観音山はかなり前に行ったことはあるので、群馬百名山としては「済」にしてあるが、実際のところ、ここはドライブで観音様の真下まで車で行っていて、歩いて登ったわけではない。いつかヒマな時にでも、少しは下から歩いてみようかと思ってはいたが、さほど積極的になっているわけでもなかった。そんな折、たまたま上毛新聞の記事に、観音山の中腹にある高崎市染料植物園のフクジュソウが顔を出したとあった。草花への造詣はかなり薄いが、フクジュソウ、桜、アカヤシオ、紅葉くらいは四季の移ろいに合わせて見ておきたいし、それが見事なら、ボーっと眺めているだけで至福の一時を過ごせる。フクジュソウの見物がてら、植物園から観音山まで歩いて行くのもいいか。「登る」というほどのことでもないだろうが、この程度の歩きなら観音山も「済」にはなるだろう。
 ただ、これだけでは物足りないし、フクジュソウも陽が出てからしばらくしないと花が開かない。それまでの時間つぶしで、安中にある崇台山に行くことにした。この山も群馬百名山の一つで未踏。歩きはかなり楽勝らしい。ずっとスウダイ山かと思っていたが、ソウダイ山だった。先ずはこの山から。

(学習館)


 大方が「安中市ふるさと学習館」に駐車して歩いているようなので、自分もそうしたが、これならわかりやすいだろうと持ってきた手書き地図をその場で開くと、どこをどう歩けばいいのかさっぱりわからない。東西南北もはっきりしない。地図は富岡市の観光案内としてPDFになっていたものだが、現地に行けばわかるだろう程度の感覚だった。そもそも、地図は富岡側から歩く前提になっていて、安中側から歩くとなると、あまり役に立たない。よほどに富岡に移動しようと思ったが、手書き地図ではナビマップにもうまく合わせられないのでやめる。それよりもまずいことは、ふるさと学習館からはわずかの歩きで行けるはずなのに、肝心の崇台山が見渡してもどこにあるのかわからない。周囲は丘陵の雑木林になっていて、目立つ高さの山はない。

(適当なところを歩いたら、道はここで終わった)


(春だねぇ)


(どうも、あれが崇台山らしい。このまま行けそうだが、衣類に粘着植物が大量に付くのは確実)


 ふるさと学習館の背後は園地になっていて、高校生が部活でランニングをしていた。小高いところに登れば特定できるかもと行ってみると、さも山道といった感じになり、崇台山はこちらで正解かと思ったものの、標識の類は一切なく、行き着いたところには鳥居付きの祠があり、道もそこで終わっていた。戻って、別の道に入ると、どうもおかしなところに出そうだ。そんなことを繰り返していたら、視界に、周囲よりは幾分高いなだらかな山が見えた。おそらくあれが崇台山だろう。このまま行けば熾烈なヤブ漕ぎになりそうだし、つながっているかもわからない。結局、駐車場に戻って車道を歩いて行くと、道路傍に、崇台山への標識が立っていた。振り回された感じだが、後で確認すると、学習館の前に、しっかりと標識があった。

(登山口)


(結構、歩かれている道だ)


(あっという間に山頂ぽい)


(崇台山山頂)


 車道を10分もかからずに登山口に着いた。物置のようなものが置かれ、管理人のような人の姿も見えるから、有料かどうかは知らないが、専用の駐車場もあった。ここまで来れば、まず間違いようはない。標識もあるし、一本道が上に続いている。老夫婦を抜いて、これもまた10分もかからずに山頂に着いてしまった。ここは山というよりも丘だ。15人ほどのハイカーで賑わっていた。

(山頂から浅間山)


(ハイカーというか、散歩というか、人が多くなってきたので)


(三角点を確認して)


(反対側に下ってみた)


(人もいず、いい感じだったが)


(半周しただけだった)


 展望の良い山で、ほぼグルリと360度。展望盤ではここから筑波山も見えるらしいが、自分に確認できるのは浅間山だけ。山頂は平地で、腰をおろせばゆっくりできそうな感じはするが、やはり、この山はここだけで来る山ではないようで、牛伏山に登ってからここに来たとおっしゃっている会話が聞こえた。
 あちこちに下る道があるようで、学習館の位置はわかったので、反対側に下ってみた。こちらを歩いている人はいない。道はしっかりしていた。ただ、結局は専用駐車場の上に出てしまった。裾野を半周したといったところだろう。

(改めて崇台山。群馬百名山にした理由もそれなりにあったのだろう。穴埋めではあるまい)


(農地を歩いて学習館に戻る)


 あまりにあっけない気がしたので、せめて別の道を通って学習館に戻ろうとしたものの、学習館が見えながら、そちらに行く道ではなかったのか離れていく。田んぼを通って戻ることになってしまった。
 まぁ、これで崇台山は「済」になったが、何だが、後になって、そんな山、登ったっけということになりそうだ。この時季だから素っ気ない顔になっていたのかもしれないが。ちなみに、最初のうろつき時間を含めてちょうど一時間だった。道を知っていれば、学習館からは往復で40分もかからないだろう。

 続いて観音山に向かう。ネット記事を見ると、YAMAP記事に群百の6山(桜山、庚申山、牛伏山、崇台山、石尊山、観音山)を車移動で一日で周った方がいたが、歩いた時間は3時間5分。移動時間込みで6時間14分とあった。崇台山も観音山も、最短ルートで歩けばその程度の山だと思ってもらえればいい。その方、観音山は植物園から往復31分で歩いていた。目的は植物園のフクジュソウだから、その後の予定はないし、ガツガツ歩くこともあるまい。

(植物園の駐車場にある観音山入口)


(これではただの散歩道)


(ひびき橋)


(橋から観音様)


 植物園の駐車場に車を入れて、まずは観音山に向かう。フクジュソウは下山後の楽しみ。観音山までは舗装された遊歩道が続き、林の中を歩いて気分は良いものの、どうも山歩きをしているといった感はまったくない。長い橋もやはり園地の吊り橋風の橋といった設えだ。手ぶらで歩いている人も結構いる。そのためか、さっきの崇台山と違って、ほぼ全員がマスクをしている。自分とてそうした。
 橋から観音様が見えた。この観音様、比較的に新しい物かと思っていたが、建立は昭和11年とのことで、その後の改修はあったものの、意外と古い。高崎にも空襲はあったろうに、目立つ標的になるとは思うが、戦災はまぬがれたわけだ。観光が主眼であろう牛久の大仏とは建立の意図も歴史も違う。ただ、改めて思うに、昭和11年は2.26事件が起きた年で、以降、戦争に突っ走る歴史を、この観音様は、市内の空襲とともにただ見ていただけなのだろうか。

(観音様を間近に)


(慈眼院)


(観音様の裏に周って)


(三角点)


(ここも春の陽気)


(ラーメンの旗を見て食べたくなった)


 山頂は観光客の姿が目立ったので、観音様にも慈眼院にもお参りはせず、そのまま、観音様の背後にある三角点を確認だけして下る。土産屋やら食堂が軒を並べる一角で、時間的にも12時を過ぎていたので、ラーメンでも食べたかったが、外にはメニュー札はあっても値段が記されていない。こういうのは、中に入ってから高いなぁと思っても出るに出られず、散々待たされたあげくにまずいラーメンを食べて後悔するのが通常パターン。我慢する。

(高崎市染料植物園。名前でお分かりだろうが、染料になる植物や木々を扱っていて、体験もできる)


 植物園の前に戻る。有料かどうか気になったが。植物園だけは無料開放だった。この先は写真並べだけにする。























 満足して、レストハウスがあったので、そこに寄ると、食事もできるとのこと。空いているようなので入ると、黒板に書かれたメニューには、焼きそば、ホタルイカスパゲティ、タンメンの三種があった。注文しようとすると、やたらと焼きそばを薦める。「タンメンにしてください」と強く出たが、よほどに焼きそばの在庫の関係で食べて欲しかったのだろう。出てきたタンメンは600円で塩味が強かったが、まずいレベルではなかった。ただ、タンメンの具の中にホタルイカがいくつか入っていたのは珍しい。

 駐車場に戻ってそのまま家に帰る。今日は暖かい。寒い中を震えながら歩くよりも、春の陽気に包まれた中をゆっくりと散歩がてらの探索をするのもまた楽しいものだ。

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