◎2021年5月29日(土)
公園駐車場・受付(9:01)―(バス)―チャツボミ公園探索(9:04~9:42)……水池(9:59)……大池(10:19)四方分岐(10:43)……八石山(11:00~11:12)……平兵衛池(11:23)……チャツボミゴケ公園(12:05~12:38)……駐車場(12:54)
チャツボミゴケ公園の開園は9時からで、自宅からは2時間半かかるので6時半に出かければいい。山に行くとなると、目覚めはいつもより早い。目覚まし時計はセットせずとも4時半には起きた。新聞を読んだり、バナナとパンを食べ、コーヒーを飲んだりして時間をつぶした。犬の散歩をすれば7時近い出発になりそうなので、これはやめた。積極的にはなれない朝晩のルーティーンワークでしかない。寝床でスマホをいじっている妻には、何をモタモタしているのかといった顔をされた。
朝から暑い。20℃はすでに超えている。予想最高気温は30℃とのこと。暑さに弱い自分にはうんざりだ。ナビに表示される到着予定時刻はどんどん前倒しになり、広い路肩で時間をつぶしたり、駅のトイレを使ってもどうしても9時前の到着になりそうで、後ろに車がいなければ低速で走った。それでも公園の入口に着いたのは8時55分。幸いにもゲートは開いていた。一番奥の第一駐車場には車が5台ほど。ザックにテントを入れて準備をしている二人連れがいた。芳ケ平でキャンプでもするのだろうか。
入園料は600円。これはどう考えても高い。天然記念物とはいってもコケを見るのにそんなに取られるのか。数年前までは300円だったらしいが、その情報を知っているからこそバカ高く感じる。コケのある園地手前までは料金徴収所からバス利用か歩きになる。バス代は無料。バスには時刻表というものがないようで、ある程度の乗客がいればすぐに出発するようだ。この300円の値上げには、公園整備だけではなく、バスの乗務員を含めた人件費や燃料代も勘案されていることに間違いはないだろうが、あまり流行っているスポットではなさそうだ。
(バスが目の前に止まっていたので乗った。なかったら歩いた)
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(温泉大滝)
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(手を入れてみなかったから温いかどうかはわからない)
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(下段の滝だが、上からではしかと姿がわからない。向こうの車道はバス専用道)
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目の前にバスが止まっていたので迷わずに乗った。運転席と客席は分厚い透明ビニールで完全に遮蔽されていた。3分もかからなかった。1キロ少々の距離のようだ。だったら、いっそのことバスは廃止して歩かせればいいと思う。バスの乗客は数人だったが、そのほとんどが、三脚、大型レンズを付けた重そうなカメラを持っていた。やはりレンゲツツジを入れたコケが目当てなのだろう。
コケ園地にはすぐに向かわず、バス終着地すぐ横下にある滝を見に行った。ここに寄る人はいない。滝は二段になっていて、その間が離れているので全景を下から見るのは無理。車道からは見られそうだが、車道の歩きは厳禁になっている。上の段だけ写真に収めた。これが「温泉大滝」だと知ったのは帰路でのこと。上段部の落差は10mあるかどうか。
(ここからは歩き)
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(温泉大滝を横から)
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(左の川の小滝)
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(レンゲツツジが良い具合に咲いている)
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(後で名前を知った「湯滝」)
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(ツツジもいいが、ここでは邪魔)
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(よく見ると萎れかけている)
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(これは終わり)
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この先ですぐに園地になるわけではなく、滑り止めのマットを敷いた緩い遊歩道をしばらく歩いて行く。左には川。レンゲツツジが咲き誇り、川を入れるといい感じの風景になる。もっとも上手な写真ならばのこと。ただ、レンゲツツジそのものはピークからは2~3日遅れている気がしないでもなく、中には萎れかけているのもある。一昨日の雨のせいだろうか。ロープが張り巡らされ、ちょっとした小滝を撮りたいと思っても、降りて行けないのが残念だ。どうしても伸びた葉が邪魔になるし、小滝そのものが部分的にしか見えない。
(なるほど。これがチャツボミゴケのようだ)
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(歩道を歩いて下を眺めるだけ。もっとも、天然記念物ではどうしようもない)
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(コケの緑がきれいではある)
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(下を眺めて。「広々とした」とはいえないが)
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(コケとツツジとの合作が目的だったから撮ったが、撮り方がヘタだったから、ツツジの赤みに欠けた)
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(自分の好みとしては評価が難しい)
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(もう書くことはない。公園の風景)
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(同じく)
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(これも同じく)
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(もういいかげんにしておこうか)
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コケ園地が見えてくる。このチャツボミゴケ、穴地獄から湧き出る強酸性の鉱泉の中に生育するコケとのことで、群生しているのは本州ではここだけらしい。それだけ見応えがあってしかるべきなのだろうが、正直のところ、自分にはコケに覆われた原生林の風景は好きなものの、さほどにコケへの造詣はなく、園地を一周してふ~んナルホドで終わってしまった。一周したとてコケのあるところは広々としているわけでもなく、さりとて狭いわけでもないのだが、ゆっくり歩いて10分もあれば見物は事足りる。中に入ろうにも入れない。貴重で珍しいコケなのだろうが、その希少価値を知らなければ、どうしても600円は高いんじゃないのかと思ってしまう。実は、いつも中之条町近くを車で走ると、公園の案内看板があちこちにあり、どんなところかよくは知らなかったが、ついでの折にでも行ってみるのもいいかとは以前から思ってはいた。こんなことを記しては何だが、入園料を払わずとも、無料で入れるルートがあるのはその後の山歩きからの帰路で知った。大平湿原や芳ケ平の方からやって来れば園地を無料で通過することができる。車利用の場合は、スムーズにはいかないだろう。一番遠い駐車場に置いてもかなり遠回りをする歩きになるはず。
(そして次へ)
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(新緑というか深緑の道が続く)
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チャツボミゴケもさることながら、その大平湿原に行くのも今日の目的の一つで、できれば、昨年、ワタスゲを見に芳ケ平に行ったコースとの合流点まで行ってみたかった。昨年は大平湿原には寄っていない。園地を一周して自分なりに満足したので、途中にある「水池・大池」の標識に合わせて、園地を離れる。マスクは外した。すでに空気は生ぬるい感じだが、新鮮な空気を直接、口や鼻から吸い込んで歩きたいし、マスクの下はすでに汗ばんでいる。
だれも先を歩いていない。緩い登り坂で道は明瞭だ。鳥の鳴き声が聞こえる。カッコウ。久しぶりに聞いた。暑くなってきている。すぐに汗が出てきた。これで大平湿原までバテずに行けるか気になってくる。前方に先行者の姿が見えた。まずいことにゆっくり歩いていて、適当に間合いを入れるが、すぐに間が縮んでしまう。自分にはこういうのが苦手なパターンだ。
(水池。写真だと鏡のようだが、実際はそうでもなく、沼に近かった)
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最初の水池にはさして時間はかからず、標識に従うと、手前が湿地帯で奥が池になっている。ここで先行者をとらえた。ジイちゃんで、コンニチワをしても返事はない。当人はマスクを着け、こちらはノーマスク。そんなところもあってのことか。そんなことよりも、水池はこの先の池も含めてそうなのだが、ただの池でしかなく、珍しいものでもない。周囲には花もない。板切れが横になっていたので、それに乗ったら沈みかかったので慌てて戻った。ジイちゃんはそのまま眺めていたので、今のうちにと、先に向かった。しばらくして振り返ったが、視界からは消えていた。ここまで来て、水池だけで帰るということはないだろうが。
(今頃目覚めたらしきアカヤシオか)
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(大池)
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(大池の標識。大平湿原までは1.9kmとある。緩い登り道なら40分もあれば行けるだろう)
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もう花も散りかけ、殺風景な中を鳥のさえずりを聞きながら、ただ歩いているだけの感じになっている。春ゼミはまだ早いようだ。道は緩い登りが続き、たまに平坦になる。それでいて、汗はダラダラと流れる。その反動か、大平湿原まで行けば、ぱっと開けた湿原が広がっているような期待を持ってしまう。芳ケ平を知っているだけに、どんなに美しい湿原なのだろうかと。「湿原」という言葉にはそういった美しさ、四季に合わせた表情といった響きがある。
目の前に大きな池が出現した。大池。ここも紅葉の頃はさぞきれいだろうが、眺めるには時期が悪そうだ。大きなボチャッとした水音が聞こえた。魚がいるようだ。カエルではあるまい。鯉かナマズか。
(くたびれた感じ)
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(同じく)
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(花もなくなり)
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(十字路に。右の手前から歩いて来ている。大平湿原までは1km表示になっていた)
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そのうちに十字路になった。直進は「平兵衛池 展望台経由」、右は「大平湿原 芳ケ平」、左は「大池 鋼管休暇村」とあり、自分が来た方向にも「大池 鋼管休暇村」となっているから、ここは右を選択したが、ここは直進した方が無難だったかもしれないし、後で考えれば、そうしていたら余計な気持ちも抱かず、大平湿原まで行けたろう。もちろん、帰路で平兵衛池と三角点のある八石山に寄るつもりではいた。
(幾分、道幅が狭くなったような気がする)
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(「展望台」とのことだったので左に行ってみた。この時は展望を眺めるだけが目的だった)
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(確かに開けた展望地で、石がゴツゴツしていたが)
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(まさか八石山だったとは。これで予定がくるった。大平湿原と平兵衛沼を見るには同じところを何度か歩かねばならず、大平湿原には行く気がなくなった。後で考えれば、そのまま分岐に戻り、大平湿原を往復し、平兵衛沼に立ち寄るだけで済んだ。歩きの効率しか考えていなかった)
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(芳ケ平ヒュッテが見える)
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(奥に榛名山。下は草津温泉街か)
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(山頂で)
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(浅間山でしょう。浅間高原のしゃくなげ園に行きたかったが今季はコロナで立入禁止になっていた。残念)
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次の標識でさらに失敗した。左に分岐道があり、「展望台経由 平兵衛池」とあり、この展望台が八石山とは思わず、つい寄り道してしまった。
分岐からたいして時間はかからなかった。展望台は確かにちょっとした展望地なのだが、八石山の標柱が置かれていた。何だここが八石山なのかと予定が狂った感じになったが、せっかくだし、ここで休憩し、菓子パンを食べ、アイコスを出す。不思議なことに三角点標石は見当たらず、GPSを見ると、三角点マークはここから離れたところにある。
左下に広がった山を見ながら、のんびりしてタバコを吸い、地図を眺めると、短時間ながらも、自分が余計な歩きをしてしまったことに気づいた。知らずに登ったこの展望台・八石山には寄らず、やはり、そのまま大平湿原に行くべきだったようでもあり、十字路から直進して平兵衛池、八石山を先行させた方が良かったかもしれない。ここから大平湿原に行ったり、平兵衛池を見たりでは、同じ所を何回か往復することになる。
決断は早かった。面倒くさくなって大平湿原に行くのはやめた。いずれ、前回はすさまじいヤブで行けなかった常布の滝に行きたく、そのついでに大平湿原に行ってもいいかと思いはじめるに至る。つまり、大平湿原は内心ではさほどに行きたいと思っていたわけではなく、楽そうな長距離を歩きたかっただけのことだと言い訳をつくった。三角点標石だけは見ておこうと下る。
(ここを漕いでまで三角点標石を見るのは抵抗がある)
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結局は平兵衛池に行き、十字路から別コースでチャツボミゴケ公園に戻るコースを歩くことになるが、三角点があるのは左側で、かなりのヤブになっている。先日、御飯岳でヤブ歩きをしたから、しばらくは避けたい。確認に行く気は起きなかった。その間、反対側から登って来る、例のジイちゃんに出会った。おそらく、十字路から直進したのだろうか。こちらは下りだったので待っていたら、ぼそりと「ありがとうございます」と言葉があった。さっきは無言だったのに。すでにマスクは外していた。幾分、ジイちゃんに不快な感じはあったが、ここで帳消しになってしまった。無口なだけの方なのだろう。以降、会うことはなく、ジイちゃんは余計な歩きもせずに大平湿原まで行ったのかもしれない。標識の展望台=八石山であることを知っていれば、無駄歩きも最小限になる。
(こんなのを見て)
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(平兵衛沼に至る)
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(十字路に戻った)
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(チャツボミゴケ公園方面へ)
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(こちら側のハイキングコース入口駐車場らしいが、今は使われていないようだ。先で通行止めになっていた)
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(こちらのレンゲツツジは終わり。そういえば、赤城の白樺牧場のレンゲツツジは見頃らしい。9日の上毛新聞に出ていた)
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(あまり歩く人はいないが木道になっている)
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(園地に再び)
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(見物し直しの方に時間がかかったようだ)
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(やはり、両方入れるのは難しい)
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(確かにこういうコケは珍しいかも)
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(手を入れてみればよかったと後悔している)
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(水が幾重にも分岐して流れているのだが、それが表現できないもどかしさ。身長も関係するのかねぇ)
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平兵衛池はコースから外れたところにあり、行ったはいいが、さほどに来て見るほどの池でもなかった。眺めただけですぐに戻る。
あっけなく十字路に出た。大平湿原に向かう迷いはすでにない。ただ、同じところを戻るのは嫌だったので十字路は右に折れた。退屈な歩きだったが、下りがずっと続き、往路では感じなかったが、意外に登っていたのを知った。やがて、園地が近づいた気配にマスク着用する。むっとした。気温もかなり高くなっている。ここでミスをした。滝の音が聞こえたので真下に滝でもあるのかと覗き込んでも茂った葉で見えない。いずれ見えるだろうとそのまま忘れていた。帰りがけに滝を見て(これが湯滝)、この音だったのかと思ったが、どうも位置的に違うような気がした。後でわかったこと。この湯滝の右岸側の支流に白絹の滝があり、この音だったようだ。湯滝ばかりに目がいき、白絹の滝にはまったく気づかなかった。案内看板には出ていたようで、見もしなかった。まぁ自分好みの滝でもなかったようだが。
(さっきも撮ったような)
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(いい感じだが、シャッタースピードを遅くすると、不鮮明な赤みになってしまう。絞りの調整が必要だろうが、自分にはできない芸当だ)
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(温泉大滝の下段滝)
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(車道から温泉大滝。これが限度)
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チャツボミゴケ公園を再び一周する。観光客も多くなっている。バス停に着き、また温泉大滝へ。二段の様子を撮りたくて、車道に出たら、通りがかったバスの運転手さんに車道に出ないように注意された。だからバスに乗るのをやめたわけではないが、帰路は遊歩道で駐車場に向かうことにした。
(こんなものしかなく)
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(ただの道といったハイキングコース)
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(神社)
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(本日の最後)
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(これを越えて駐車場に出たが、向こうからは入れないようになっている)
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見どころがあるわけでもなく、むしろ退屈な歩道だった。車道を横切る箇所が一か所あり、そこには朽ちかけた神社があった。遊歩道はその程度のもので、600円の入園料を徴収された損得勘定からすれば、わざわざ歩かずともバスに乗ればいいだろう。
歩数計を見ると14,000歩になっていた。どうもそんなに歩いた感じがしない。無人の休憩舎でおにぎりを食べる。時間はまだ13時。では野反湖にシラネアオイでも見にいくことにしようか。
(今回の歩き)
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「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
我ながら思うが、今回のレポ記事、文章がヘタくそで恥ずかしくなる。
公園駐車場・受付(9:01)―(バス)―チャツボミ公園探索(9:04~9:42)……水池(9:59)……大池(10:19)四方分岐(10:43)……八石山(11:00~11:12)……平兵衛池(11:23)……チャツボミゴケ公園(12:05~12:38)……駐車場(12:54)
チャツボミゴケ公園の開園は9時からで、自宅からは2時間半かかるので6時半に出かければいい。山に行くとなると、目覚めはいつもより早い。目覚まし時計はセットせずとも4時半には起きた。新聞を読んだり、バナナとパンを食べ、コーヒーを飲んだりして時間をつぶした。犬の散歩をすれば7時近い出発になりそうなので、これはやめた。積極的にはなれない朝晩のルーティーンワークでしかない。寝床でスマホをいじっている妻には、何をモタモタしているのかといった顔をされた。
朝から暑い。20℃はすでに超えている。予想最高気温は30℃とのこと。暑さに弱い自分にはうんざりだ。ナビに表示される到着予定時刻はどんどん前倒しになり、広い路肩で時間をつぶしたり、駅のトイレを使ってもどうしても9時前の到着になりそうで、後ろに車がいなければ低速で走った。それでも公園の入口に着いたのは8時55分。幸いにもゲートは開いていた。一番奥の第一駐車場には車が5台ほど。ザックにテントを入れて準備をしている二人連れがいた。芳ケ平でキャンプでもするのだろうか。
入園料は600円。これはどう考えても高い。天然記念物とはいってもコケを見るのにそんなに取られるのか。数年前までは300円だったらしいが、その情報を知っているからこそバカ高く感じる。コケのある園地手前までは料金徴収所からバス利用か歩きになる。バス代は無料。バスには時刻表というものがないようで、ある程度の乗客がいればすぐに出発するようだ。この300円の値上げには、公園整備だけではなく、バスの乗務員を含めた人件費や燃料代も勘案されていることに間違いはないだろうが、あまり流行っているスポットではなさそうだ。
(バスが目の前に止まっていたので乗った。なかったら歩いた)

(温泉大滝)

(手を入れてみなかったから温いかどうかはわからない)

(下段の滝だが、上からではしかと姿がわからない。向こうの車道はバス専用道)

目の前にバスが止まっていたので迷わずに乗った。運転席と客席は分厚い透明ビニールで完全に遮蔽されていた。3分もかからなかった。1キロ少々の距離のようだ。だったら、いっそのことバスは廃止して歩かせればいいと思う。バスの乗客は数人だったが、そのほとんどが、三脚、大型レンズを付けた重そうなカメラを持っていた。やはりレンゲツツジを入れたコケが目当てなのだろう。
コケ園地にはすぐに向かわず、バス終着地すぐ横下にある滝を見に行った。ここに寄る人はいない。滝は二段になっていて、その間が離れているので全景を下から見るのは無理。車道からは見られそうだが、車道の歩きは厳禁になっている。上の段だけ写真に収めた。これが「温泉大滝」だと知ったのは帰路でのこと。上段部の落差は10mあるかどうか。
(ここからは歩き)

(温泉大滝を横から)

(左の川の小滝)

(レンゲツツジが良い具合に咲いている)

(後で名前を知った「湯滝」)

(ツツジもいいが、ここでは邪魔)

(よく見ると萎れかけている)

(これは終わり)

この先ですぐに園地になるわけではなく、滑り止めのマットを敷いた緩い遊歩道をしばらく歩いて行く。左には川。レンゲツツジが咲き誇り、川を入れるといい感じの風景になる。もっとも上手な写真ならばのこと。ただ、レンゲツツジそのものはピークからは2~3日遅れている気がしないでもなく、中には萎れかけているのもある。一昨日の雨のせいだろうか。ロープが張り巡らされ、ちょっとした小滝を撮りたいと思っても、降りて行けないのが残念だ。どうしても伸びた葉が邪魔になるし、小滝そのものが部分的にしか見えない。
(なるほど。これがチャツボミゴケのようだ)

(歩道を歩いて下を眺めるだけ。もっとも、天然記念物ではどうしようもない)

(コケの緑がきれいではある)

(下を眺めて。「広々とした」とはいえないが)

(コケとツツジとの合作が目的だったから撮ったが、撮り方がヘタだったから、ツツジの赤みに欠けた)

(自分の好みとしては評価が難しい)

(もう書くことはない。公園の風景)

(同じく)

(これも同じく)

(もういいかげんにしておこうか)

コケ園地が見えてくる。このチャツボミゴケ、穴地獄から湧き出る強酸性の鉱泉の中に生育するコケとのことで、群生しているのは本州ではここだけらしい。それだけ見応えがあってしかるべきなのだろうが、正直のところ、自分にはコケに覆われた原生林の風景は好きなものの、さほどにコケへの造詣はなく、園地を一周してふ~んナルホドで終わってしまった。一周したとてコケのあるところは広々としているわけでもなく、さりとて狭いわけでもないのだが、ゆっくり歩いて10分もあれば見物は事足りる。中に入ろうにも入れない。貴重で珍しいコケなのだろうが、その希少価値を知らなければ、どうしても600円は高いんじゃないのかと思ってしまう。実は、いつも中之条町近くを車で走ると、公園の案内看板があちこちにあり、どんなところかよくは知らなかったが、ついでの折にでも行ってみるのもいいかとは以前から思ってはいた。こんなことを記しては何だが、入園料を払わずとも、無料で入れるルートがあるのはその後の山歩きからの帰路で知った。大平湿原や芳ケ平の方からやって来れば園地を無料で通過することができる。車利用の場合は、スムーズにはいかないだろう。一番遠い駐車場に置いてもかなり遠回りをする歩きになるはず。
(そして次へ)

(新緑というか深緑の道が続く)

チャツボミゴケもさることながら、その大平湿原に行くのも今日の目的の一つで、できれば、昨年、ワタスゲを見に芳ケ平に行ったコースとの合流点まで行ってみたかった。昨年は大平湿原には寄っていない。園地を一周して自分なりに満足したので、途中にある「水池・大池」の標識に合わせて、園地を離れる。マスクは外した。すでに空気は生ぬるい感じだが、新鮮な空気を直接、口や鼻から吸い込んで歩きたいし、マスクの下はすでに汗ばんでいる。
だれも先を歩いていない。緩い登り坂で道は明瞭だ。鳥の鳴き声が聞こえる。カッコウ。久しぶりに聞いた。暑くなってきている。すぐに汗が出てきた。これで大平湿原までバテずに行けるか気になってくる。前方に先行者の姿が見えた。まずいことにゆっくり歩いていて、適当に間合いを入れるが、すぐに間が縮んでしまう。自分にはこういうのが苦手なパターンだ。
(水池。写真だと鏡のようだが、実際はそうでもなく、沼に近かった)

最初の水池にはさして時間はかからず、標識に従うと、手前が湿地帯で奥が池になっている。ここで先行者をとらえた。ジイちゃんで、コンニチワをしても返事はない。当人はマスクを着け、こちらはノーマスク。そんなところもあってのことか。そんなことよりも、水池はこの先の池も含めてそうなのだが、ただの池でしかなく、珍しいものでもない。周囲には花もない。板切れが横になっていたので、それに乗ったら沈みかかったので慌てて戻った。ジイちゃんはそのまま眺めていたので、今のうちにと、先に向かった。しばらくして振り返ったが、視界からは消えていた。ここまで来て、水池だけで帰るということはないだろうが。
(今頃目覚めたらしきアカヤシオか)

(大池)

(大池の標識。大平湿原までは1.9kmとある。緩い登り道なら40分もあれば行けるだろう)

もう花も散りかけ、殺風景な中を鳥のさえずりを聞きながら、ただ歩いているだけの感じになっている。春ゼミはまだ早いようだ。道は緩い登りが続き、たまに平坦になる。それでいて、汗はダラダラと流れる。その反動か、大平湿原まで行けば、ぱっと開けた湿原が広がっているような期待を持ってしまう。芳ケ平を知っているだけに、どんなに美しい湿原なのだろうかと。「湿原」という言葉にはそういった美しさ、四季に合わせた表情といった響きがある。
目の前に大きな池が出現した。大池。ここも紅葉の頃はさぞきれいだろうが、眺めるには時期が悪そうだ。大きなボチャッとした水音が聞こえた。魚がいるようだ。カエルではあるまい。鯉かナマズか。
(くたびれた感じ)

(同じく)

(花もなくなり)

(十字路に。右の手前から歩いて来ている。大平湿原までは1km表示になっていた)

そのうちに十字路になった。直進は「平兵衛池 展望台経由」、右は「大平湿原 芳ケ平」、左は「大池 鋼管休暇村」とあり、自分が来た方向にも「大池 鋼管休暇村」となっているから、ここは右を選択したが、ここは直進した方が無難だったかもしれないし、後で考えれば、そうしていたら余計な気持ちも抱かず、大平湿原まで行けたろう。もちろん、帰路で平兵衛池と三角点のある八石山に寄るつもりではいた。
(幾分、道幅が狭くなったような気がする)

(「展望台」とのことだったので左に行ってみた。この時は展望を眺めるだけが目的だった)

(確かに開けた展望地で、石がゴツゴツしていたが)

(まさか八石山だったとは。これで予定がくるった。大平湿原と平兵衛沼を見るには同じところを何度か歩かねばならず、大平湿原には行く気がなくなった。後で考えれば、そのまま分岐に戻り、大平湿原を往復し、平兵衛沼に立ち寄るだけで済んだ。歩きの効率しか考えていなかった)

(芳ケ平ヒュッテが見える)

(奥に榛名山。下は草津温泉街か)

(山頂で)

(浅間山でしょう。浅間高原のしゃくなげ園に行きたかったが今季はコロナで立入禁止になっていた。残念)

次の標識でさらに失敗した。左に分岐道があり、「展望台経由 平兵衛池」とあり、この展望台が八石山とは思わず、つい寄り道してしまった。
分岐からたいして時間はかからなかった。展望台は確かにちょっとした展望地なのだが、八石山の標柱が置かれていた。何だここが八石山なのかと予定が狂った感じになったが、せっかくだし、ここで休憩し、菓子パンを食べ、アイコスを出す。不思議なことに三角点標石は見当たらず、GPSを見ると、三角点マークはここから離れたところにある。
左下に広がった山を見ながら、のんびりしてタバコを吸い、地図を眺めると、短時間ながらも、自分が余計な歩きをしてしまったことに気づいた。知らずに登ったこの展望台・八石山には寄らず、やはり、そのまま大平湿原に行くべきだったようでもあり、十字路から直進して平兵衛池、八石山を先行させた方が良かったかもしれない。ここから大平湿原に行ったり、平兵衛池を見たりでは、同じ所を何回か往復することになる。
決断は早かった。面倒くさくなって大平湿原に行くのはやめた。いずれ、前回はすさまじいヤブで行けなかった常布の滝に行きたく、そのついでに大平湿原に行ってもいいかと思いはじめるに至る。つまり、大平湿原は内心ではさほどに行きたいと思っていたわけではなく、楽そうな長距離を歩きたかっただけのことだと言い訳をつくった。三角点標石だけは見ておこうと下る。
(ここを漕いでまで三角点標石を見るのは抵抗がある)

結局は平兵衛池に行き、十字路から別コースでチャツボミゴケ公園に戻るコースを歩くことになるが、三角点があるのは左側で、かなりのヤブになっている。先日、御飯岳でヤブ歩きをしたから、しばらくは避けたい。確認に行く気は起きなかった。その間、反対側から登って来る、例のジイちゃんに出会った。おそらく、十字路から直進したのだろうか。こちらは下りだったので待っていたら、ぼそりと「ありがとうございます」と言葉があった。さっきは無言だったのに。すでにマスクは外していた。幾分、ジイちゃんに不快な感じはあったが、ここで帳消しになってしまった。無口なだけの方なのだろう。以降、会うことはなく、ジイちゃんは余計な歩きもせずに大平湿原まで行ったのかもしれない。標識の展望台=八石山であることを知っていれば、無駄歩きも最小限になる。
(こんなのを見て)

(平兵衛沼に至る)

(十字路に戻った)

(チャツボミゴケ公園方面へ)

(こちら側のハイキングコース入口駐車場らしいが、今は使われていないようだ。先で通行止めになっていた)

(こちらのレンゲツツジは終わり。そういえば、赤城の白樺牧場のレンゲツツジは見頃らしい。9日の上毛新聞に出ていた)

(あまり歩く人はいないが木道になっている)

(園地に再び)

(見物し直しの方に時間がかかったようだ)

(やはり、両方入れるのは難しい)

(確かにこういうコケは珍しいかも)

(手を入れてみればよかったと後悔している)

(水が幾重にも分岐して流れているのだが、それが表現できないもどかしさ。身長も関係するのかねぇ)

平兵衛池はコースから外れたところにあり、行ったはいいが、さほどに来て見るほどの池でもなかった。眺めただけですぐに戻る。
あっけなく十字路に出た。大平湿原に向かう迷いはすでにない。ただ、同じところを戻るのは嫌だったので十字路は右に折れた。退屈な歩きだったが、下りがずっと続き、往路では感じなかったが、意外に登っていたのを知った。やがて、園地が近づいた気配にマスク着用する。むっとした。気温もかなり高くなっている。ここでミスをした。滝の音が聞こえたので真下に滝でもあるのかと覗き込んでも茂った葉で見えない。いずれ見えるだろうとそのまま忘れていた。帰りがけに滝を見て(これが湯滝)、この音だったのかと思ったが、どうも位置的に違うような気がした。後でわかったこと。この湯滝の右岸側の支流に白絹の滝があり、この音だったようだ。湯滝ばかりに目がいき、白絹の滝にはまったく気づかなかった。案内看板には出ていたようで、見もしなかった。まぁ自分好みの滝でもなかったようだが。
(さっきも撮ったような)

(いい感じだが、シャッタースピードを遅くすると、不鮮明な赤みになってしまう。絞りの調整が必要だろうが、自分にはできない芸当だ)

(温泉大滝の下段滝)

(車道から温泉大滝。これが限度)

チャツボミゴケ公園を再び一周する。観光客も多くなっている。バス停に着き、また温泉大滝へ。二段の様子を撮りたくて、車道に出たら、通りがかったバスの運転手さんに車道に出ないように注意された。だからバスに乗るのをやめたわけではないが、帰路は遊歩道で駐車場に向かうことにした。
(こんなものしかなく)

(ただの道といったハイキングコース)

(神社)

(本日の最後)

(これを越えて駐車場に出たが、向こうからは入れないようになっている)

見どころがあるわけでもなく、むしろ退屈な歩道だった。車道を横切る箇所が一か所あり、そこには朽ちかけた神社があった。遊歩道はその程度のもので、600円の入園料を徴収された損得勘定からすれば、わざわざ歩かずともバスに乗ればいいだろう。
歩数計を見ると14,000歩になっていた。どうもそんなに歩いた感じがしない。無人の休憩舎でおにぎりを食べる。時間はまだ13時。では野反湖にシラネアオイでも見にいくことにしようか。
(今回の歩き)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
我ながら思うが、今回のレポ記事、文章がヘタくそで恥ずかしくなる。