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Channel: たそがれオヤジのクタクタ山ある記
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飽きもせずまた赤城。今度は和久土也山と中滝。

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◎2015年10月25日(日)

ヒカリゴケ駐車場(7:41)……和久土也山(8:17)……駐車場(8:52)
5番カーブ路肩(9:22)……中滝(9:49)……駐車地(10:37)

 今日はその8日前に赤城に行った際にいっぺんに終わらせるつもりでいたコースの後始末である。赤城北面の四滝と和久土也山を回る予定が雨となり、それを理由に中滝と和久土也山は割愛していた。和久土也山はたいした山でもないだろう(と思う)。こだわっていても仕方がないが、つい気になってしまう山だ。まして一昨日は霧雨歩きとなっていた。気分もすっきりしないままだし、この晴天にさっさと片付けてしまいたい。まして、来週から2週間ほど物見遊山のような出張ながらも関東どころか日本からいなくなる。冬になれば、北面道路も通れない。船ヶ鼻山なら、雪になっても行ける(?にしておこう)。いろいろ御託を並べても、今日のメインは中滝で、和久土也山はついでといったところだが。

 木枯し一番とは知らなかった。やけに風が強くて寒かった。大沼に着くと、標示板の気温は0℃になっていた。おまけに、車のインパネには「凍結注意」と表示し続けている。
 姫百合駐車場も含め、ハイカーが随分と入っている。上の紅葉はすでに終わっていて、もう1000m付近になっている。先日きれいだと思ったモミジはすでに茶色になっていた。昨日、今日とかろうじて荒山高原あたりがきれいなのではないだろうか。

【和久土也山】
 さて、この和久土也山(1400.4m三角点)だが、ネットの記録には2件しかなく、これが3件目となるだろうほどのマイナーな山だ。往復1時間半程度で歩けそうだ。山名は定かではなく、和久土也山以外にも「鷹ノ巣山」とか「孫黒檜山」の名前があるらしい。しかし、この「孫黒檜山」にはいささかの疑問がある。「小黒檜山」(1644m)なら黒檜山からの尾根続きでうなずけもするが、その尾根からは枝尾根になってかなりの無理があるのではなかろうか。そもそも、1400.4mの三角点峰が正式に「和久土也山」というのかも疑わしいところで、前橋山岳会の記録では、五輪峠から船ヶ鼻山に行く途中の小ピークを和久土也山としていたりもする。ちなみに、この和久土也山。どう読めばいいのだろうか。わくどなりやま?わくどやさん?和久さんという方の山という可能性もあるか。
 そんなことはともかくとして、ヒカリゴケ駐車場に車をとめた。ヒカリゴケそのものはもうない。準備をしようと、車から降りた瞬間、突風が吹き、車の中は落葉だらけになってしまった。幸先はよろしくない。

(看板の裏から入る)


(ちょっと行くとこんな感じ)


(あれが和久土也山か?)


 今回は地図上の破線を追うつもりでいるが、古い道が残っているとは期待もしていないが、なかったら、適当に尾根に出るまでだ。小黒檜山のように等高線は密ではないから、苦労することはあるまい。
 国有林看板の裏から登ってみた。やはり踏み跡はなかった。左先側が平らな尾根状になっていたので、そちらに逃げる。途中、クマの引っ掻きを見た。新しい。こんなのは嫌なものだね。
 尾根に乗ると青テープがあった。やはり、大方はこちらに逃げちゃうんだろうな。左先にピークが見えている。あれが和久土也山だろうか。近過ぎるような気もする。そのままササヤブの低尾根を登る。いつしか、息がハァーハァーするようになっていた。なだらかに見えても、ここ結構、急じゃないか。
 立ち休みを何回かすると、もう尾根型は消えた。そして、踏み跡のようなものが見えた。もうシカ道と同化していて、区別はつかない。ただ、迷うことはない。向かう正面に和久土山に至る東尾根が見えている。カール状のような地形になっていて、破線は右に大きく迂回して尾根に至っている。尾根が見えているのに、そこまで大立ち回りをする必要もない。途切れがちな踏み跡すら、迂回しているようなものはない。

(東尾根に乗る)


(尾根の紅葉)


(カラマツ)


 尾根に乗るまで意外ときつかった。今日は体調でも悪いのかと思った。せいぜい、起き抜けからコンビニの缶コーヒーを飲んでいるだけである。
 傾斜は緩いが、歩きづらい尾根だった。倒木というよりも、細い枝がササの中に散乱していて、地下足袋のスパイクがそれを拾ってしまう。ついつまずいて、足を何度もとられる。これが山頂まで続いた。
 後ろを見れば小黒檜山らしきピークが樹間から見えている。逆光と木立でどうもすっきりしない。

(なだらかな尾根を通って)


(山頂)


 踏み跡というよりも、ササの間に窪んだところがずっと続いている。尾根は安心して歩け、中心部を通って行けばまったく問題もない。それにしても、ここを登る人もまれなのがうなずけられる。予想した通り、特徴のない山だ。他の山よりもいいポイントを探すのが難しい。強いていえば、まばらなカラマツの紅葉といったところだろうか。これとて、今の時期限定だ。
 点在する大石の脇を通って山頂に着いた。自分は35分程度かかったが、一途に登れば30分もかからないだろう。

(三角点と)


(山名板。味気ない。こんな山には手書きがいいのになぁ)


 強風が吹き荒れていた。山名板を確認する。どこを探しても「孫黒檜山」の板しか確認できなかった。これが主流となるのだろうか。2年前に歩かれたネット記録では「鷹ノ巣山」だけがあったらしい。「和久土也山」はない。そもそもここが和久土也山なのか。地元でもそう言われているのだろうか。こんなところに、頑固者のように和久土也山の山名板を置きたいところだが、その根拠がないのではどうしようもない。
 三角点も確認する。ここは三等三角点「二本楢」。そういう地名が近くにきっとあるのだろう。

(下る。小黒檜山方面)


(下りでは踏み跡も明瞭)


(下りで紅葉1)


(下りで紅葉2)


 じっとしていると寒いので、あっけなかったと思いつつ引き返す。登ったことだし、これはこれでいいだろう。終わりかけの紅葉も楽しめた。適当に下る。
 踏み跡を追ったつもりでいたが、ところどころで明瞭な道型があると思うとすぐに消えたりしていて、なだらかな疎林に入ると、踏み跡すら追うのは困難。さりとて、下の道路を走るバイクの音がひっきりなしでは、迷いようもない。

(右のピークかと思う)


 山頂休憩込みで往復1時間10分だった。この程度だったら船ヶ鼻山の方がよかったかなと少々後悔する。汗すらかかなかったし、汚れもしなかった。
 駐車場でうだうだしていたら、車がやってきて、親子らしき組み合わせの2人が出て行ってすぐに戻って来た。ヒカリゴケだろうか。知らなければあると思ってしまう。

【中滝】
 引き続いて赤城川・中滝。北面道路をさらに下って、5番カーブの路肩に車をとめる。バイクもさることながら、上下線ともに通過する車の数が多い。この紅葉の時期だからだろう。

(カーブ5から出発)


(林道の名残り。振り返って)


(不動明王の碑)


 ガードレールの切れ目から斜面に下りる。すぐ下に林道の名残のような道が続いている。落葉たっぷりで、もはや現役ではないだろう。このまま沢に出るにはちょっと高いので、林道を下る。左手に不動明王の碑があり、その先には墓が一基と廃れた感じの人家。そこまで行くこともあるまい。ここから沢に下りた。

(沢に出る)


(沢の紅葉)


(落ち葉たっぷり)


 ネットで確認した記事には堰堤のハシゴを下ったことが記されてあったが、そこまでは行かず、下りたったポイントはちょっと上流だった。ここからは堰堤も見えていない。
 ここもまた歩きづらい沢だ。大きな石がゴロゴロし、水の溜まりには落葉が溜まっていて、長靴ながらも深さの加減がよく見通せない。足を少し入れながら確認しては歩いた。紅葉はいい具合だ。
 大石が少なくなって落ち着いたと思ったら、今度は工事用の鉄板やら工具が目につき出した。ここは工事の対象ではないようだから、上から流されてきたのだろうか。どうも不快だ。
 右岸側はずっと崩れていて、急斜面になってくる。左岸側はまだ余裕はありそうだが、次第に渓谷の気配になってきた。

(見えてきた)


(近づく)


 再び大きな石が続き、前衛の小滝の先に中滝が見えてきた。どうも枝が垂れていてすっきりしない。ここまで出発から正味20分。
 前衛の滝は2m程度のもので、まずは直前まで行こうとしたが、なかなかすんなりとはいかず、右の岩をへつり気味に直前までいってみたが、ここは越えようにも淵が深く、右岸側を無理すれば越えられなくもないようだが、ここは断念して戻って左岸を巻いて、中滝に出た。

(そして中滝)


(上)


(右から)


(左から)


 中滝は標高差20mくらいらしい。この滝の特徴は前に突っ立った岩だろうが、何ともじゃまだ。落ちて来た岩かなと思ったが、回り込んで見ると、どうも岩壁にくっついている。水流に浸食され続けてそのまま残ったようだ。そう思えば確かにいい感じの滝ではある。
 ここにも工事用の建材が河原に散乱している。できるだけ見ないようにした。北面の四滝の中では、これが一番かも知れないが、小ぶりながらも、自分には銚子の滝がやはりいい感じかなぁ。どうも、工事用の余計な残骸に気をとられてしまう。
 見上げると、滝の上は紅葉がきれいだ。つい、滝よりもきれいな紅葉の方に目が向いてしまう。左岸側を回り込めば上に出られそうだ。引き返すにしてもさして問題はなさそうだ。上に行ってみる。

(左岸側を上がる)


(階段があった)


(落ち口)


(大きな堰堤)


(橋)


 なかなかの斜面だったが、登りきると、なんと、階段が設けられていて、それを下ると、右手に橋と堰堤が見えた。大きな堰堤だ。
 先ずは中滝の落ち口を見て、狭い渓谷の紅葉を楽しむ。橋があるなら、渡れば車道に出られるのではないのか。つい、ここは遊歩道かと思ってしまった。それなりの立派な階段と橋だった。

(橋から落ち口を見下ろす)


(左の隙間を通って)


(ガードレールが見えている)


 橋に上がる。左岸側は岩場になっていて、どうもそのままでは登れない。橋を使うしかなかった。橋を渡るとフェンスがあって、施錠されている。つまり、ここは遊歩道どころか、階段も橋も工事用、見回り用のものということだ。
 フェンスを乗り越えるのはきびしい。左に20センチちょいくらいの隙間があった。何とか通れるか。まずはザックをストックでつるして向こう側に置き、空身になって腹をひこませて隙間を通り抜けた。やはりきつかった。ジャージがひっかかった。太め程度ならともかく、太った方には無理だろう。お戻りくださいといったところか。となると、先に放り出してしまったザックはどうなるのということにはなる。結果的には、沢を下り、カーブ5から改めて回収しに来てくださいということになるだろう。

(車道歩き)


(車道の沿線)


 階段を登って車道に出た。ちょっと下るとカーブ10だった。
 車道をテクテクと下る。いい紅葉だ。いい気分。口の開いたアケビの実があった。食べようと思って手を出すと、実はもうコチコチに固まって、ひからびていた。ここしばらくアケビなんか食べたことがない。子供の頃は山に行ってはおやつ代わりに食べたものだ。このアケビ、食べられたとしても、排ガスをあびて、おそらくまずかったろう。あとになってから、種でも持ってくればよかったかなと後悔した。
 カーブ5に到着。風は落ち着いたが、相変わらず寒い。今日は汗もまったくかかなかった。着替えもせずにそのまま帰るとする。よほど、船ヶ鼻山に行ってみようかなと思ったりもしたが、かけもち歩きはさほどの趣味でもないので、そのまま帰る。
 黒檜山の登山口の前を通る。登山口から渋滞気味のようだった。この先、どこのパーキングも満車状態だった。

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