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Channel: たそがれオヤジのクタクタ山ある記
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つつじヶ峰通りから小峰通り周回。赤城山でツツジを楽しむ。

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◎2016年5月21日(土)

大猿公園駐車場(7:10)……つつじヶ峰通り……横引き尾根……銚子の伽藍……茶ノ木畑峠……小峰通り……駐車場(11:15)

 先週、でんさんが赤城山のつつじヶ峰通り、小峰通りを周回し、その様子を「ツツジの花園」として紹介されていた。
 3年ほど前に両通りを歩いたことがある。確かにツツジがきれいな印象はあったが、うるさい程の咲き乱れに接してはいなかった。もっとも、自分が行ったのは6月に入ってからのことで、ツツジ見の時期としては遅過ぎたかもしれない。花園状態とはどんなものなのか見に行って来よう。

(ここから)


(まずはこんなところだが、すでに元気がない)


 大猿公園の駐車場には車はなかった。ツツジ見に来る方がいないわけではあるまい。皆さん、歩き出しは遅いようだ。おおさる山乃家を過ぎ、水芭蕉の保護柵の向かい側から登る。
 階段坂を登って行くと、早速、赤いのが目に付いたが、これはもう終わりかけ。その先もしおれている。下はもうダメか。

(本コース合流)


(そろそろお出ましかな)


 ほどなく東登山口からのコースに合流。つつじヶ峰通りだ。前橋観光協会の登山マップには東登山口が起点として記されているから、これがメインのコースのようだ。
 尾根に乗ると、しばらく赤いヤマツツジが続く。いずれも先週あたりはきれいに咲いていたろうと思われる咲き具合だ。やはり一週間遅い。上に期待するしかあるまいが、写真を見る限りは、アップで撮るわけでもないので、それなりにきれいに写っている。

(1050mを過ぎて)


(光の加減かピンクに見える)


 標高1050m過ぎあたりから、ようやく見頃のツツジが出てきた。そして、これが続く。何ともすごいじゃないの。盛りの紅葉の中を歩いているようだ。赤とピンク系の赤。陽のあたっているところでツツジを見上げると、緑と赤がごちゃ混ぜのキラキラで、まさにうるさいといった感じすらする。残念ながら、薄紫のトウゴクミツバツツジらしきツツジはもう散って、花びらが地面に落ちている。

(ルンルン気分にもなる)


(紅葉の時みたいだ)


 ここのツツジは尾根上に咲いてくれるから何ともうれしい。脇の斜面に群がっているのでは危うい思いをするし、つい寄り道もしてしまいがちになる。ここはコース上をゆっくり歩きながら楽しめる。これはいい山歩きになりそうだ。当然、歩程も緩む。

(だらだらとヤマツツジを眺める)


(こんなところがこの先も何回か出てくる。まっとうに歩いていれば危険はない)


 崩壊地前後は一時的にツツジが消える。ぽっかり開けた空間から横引き尾根が見えてくる。そして、左には銚子の伽藍があるらしきところの谷間の窪み。
 次第に暑くなってきている。風はまったくない。汗拭きの手拭いはもうぐっしょりしている。この先、尾根を遠目で見る限り色づきはあまり感じないが、ツツジのトンネルはまだまだ続いていた。

(前方に横引き尾根)


(上がるに連れて目が覚めてくる)


 赤とピンク系の薄い赤。素人の自分には、この違いは陽のあたり具合かと思っているが、それぞれ違う種類のツツジなのだろうか。覚えたところですぐに忘れる。そろそろ紫も出てくるが、大分お疲れ具合の咲きになっている。

(ようやく薄紫が出てくる)


(ちょっとしおれた感じがしないでもない)


(これにはまいった)


 薄紫が次第に勢いづいてくる。赤との同居からやがては赤を圧する。光の加減でピンクに見えたりしているが、これは別物ではないだろう。ところどころで展望が開け、横引き尾根も間近になっている。展望の良いところは決まって、尾根がやせて東側が崩れている。

(やがて薄紫が主流になる)


(たまらない)


(さねすり岩)


 さねすり岩に到着。この辺はやや急だ。ツツジは少なくなり、歩きに集中できて助かる。

(横引き尾根に合流。もううるさいのはゴメンとばかりの気分になっている。静かな山を楽しみたい)


 横引き尾根に出た。ここで初めての一服。だれも歩いていない。9時を回ったばかりなのにかなりジリジリする。ここもまた無風。
 銚子の伽藍を見たところでどうということもないが、このまま小峰通りに向かって帰路に就いたのでは早過ぎるし、さりとて長七郎山まで行けば、この暑さではバテそうだ。伽藍で時間つぶしをするしかないか。

(今度は白が出てくる)


(地蔵岳をバックに)


(銚子の伽藍が近づくと白がほとんどになった)


(これはこれからか)


 伽藍に向かって下りかけると、薄紫に混じって白が出てきた。白の奥に地蔵岳が見えている。あの上の空は真っ青だ。さぞ暑かろう。
 いつも思うのだが、銚子の伽藍への下り、粕川まではかなりの標高差があるように思え、この登り返しはやっかいだなと思っている。川音が聞こえると、日陰で3人が食事中。どのコースで来たのかは知らないが、自分よりも早い歩き出しだろう。河原に降りると、だれもいなかった。ここに色づきはなく、ただ暑いばかり。水に触るとぬるい。伽藍を上から覗いて休憩。

(撮ってもしょうがない銚子の伽藍)


(こんなところを登って来た。かなりの傾斜なのだが)


 休みながら、周囲を眺めると、来た方向とは反対側に<茶の木畑峠を経て小沼>の垂れ下がった標識があるのに気付いた。つまりは銚子の伽藍周回ルートということか。でんさん記事で何となく記憶がある。これを行ってみようか。お食事中の3人の前をゼーゼーしながら歩きたくもない。
 周回コースは他人様にはお薦めできないルートだった。すぐに崩壊地になり、踏み跡もあちこちに散らばっていた。沢の窪みを登ってヤセ尾根に復帰したが、樹につかまって登った。途中、伽藍の先の様子を見に行こうかと思ったりしたが、やっかいそうでやめた。
 確かにショートカットルートだ。伽藍の河原を見下ろすと、短時間でかなりの標高差を稼いでいた。ただ、普通歩きのハイカーにここは危険なのではないのか。谷底まではいかずとも、滑り落ちる危険はある。あの標識は撤去して、ロープを張るべきだろう。

(前橋市街がちらり)


 ちょっと這い上がると、下って来た道に合流した。その先、来る際に、カーブして下った道型とは違って、直進方向に明瞭な道型もあったのが気になって行ってみた。小ピークを越えると下りになった。登り返しが嫌なので戻ったが、これもまた伽藍に下る道なのだろうか。
 つつじヶ峰通りの合流に戻って直進。暑いので、もう帰路に就くことにする。
 白とピンク(色彩感覚はいい加減なもので、さっきまでの薄紫はピンクになってしまった)が続く。のんびり歩いていると、ほどなく茶ノ木畑峠に着いた。オジサンが休んでいる。話を聞くと、自分とは逆回り。小峰通りのツツジもすごいらしい。追分付近がきれいだったとおっしゃっていたが、つつじヶ峰通りを登って来た立場としては、それほどのものでもないような気がする。オジサンに、念のため、こっちでいいのですよねと確認し、小峰通りの下りにかかる。

(小峰通りを下る)


(ここもまたうるさい咲き具合。もうご勘弁を)


 こちらもまた花盛りの森になっていた。下るに連れ、薄紫主体から赤との競演、赤主体と変化していく。何とも賑やかだ。普通、黙々歩きの帰路となるものだが、ここは楽しい下りだ。オジサンがおっしゃっていた追分付近は競演状態。しかし、遠目では派手な色づきも、近づいて花を見ると、もうしおれかかっている。小峰通りのツツジは今日あたりでおしまいだろう。あのオジサン、今頃、つつじヶ峰通りの下りでは滞っているのではないのか。

(こんなのを見ると、風がないから余計に暑苦しくなる)


 オバチャン単独が登って来た。オバチャンは、いつもならつつじヶ峰通りを登るのだが、そちらはきついので、今日は反対回りにした。小峰通りのツツジも、この先でおしまいですよとおっしゃる。オバチャンのお顔は化粧の後できれいだった。どうせ汗をかくのならすっぴんで歩けばいいのにと余計なことを思った。奥ゆかしい方だ。

(そろそろ寂しくなってきた)


(最後のあがきで)


 こうるさいツツジの中を下っている。ツツジにうつつをぬかし、道型を下っている間はよかったが、ふと、標識を見かけなくなってから久しいことに気づいた。そして、オバチャンがそろそろ終わりと言っていたのにまだ続いている。果たして、このまま下っていいのか。まさか黒保根に下っているわけではあるまいなと気になった。地図を見ると、合ってもいるようだし、コンパスの方向も正しい。GPSも確認したが、間違ってはいない。
 GPSと地図を合わせると、知らない間に岳人岩と雨やどり岩は通り過ぎ、大分先まで下っていた。記憶なし。予定では、雨やどり岩で西に破線路らしき道を下って乙女の滝に出るつもりでいた。この破線路は実際のところ存在しないらしいが、でんさんの情報では適当に下ればいいらしい。そのつもりでいたが、かなり下ってしまった今となっては、登り返すのも嫌らしい。ひょんぐりの滝はあきらめる。

(分岐マークをを見てほっとした)


 半信半疑のままに下る。植林帯をかすめ、やせた尾根になるのが数回。梨木方面を左に分ける分岐標識を見た。やれやれ、これで正しかったのか。岩の標識を2つとも気づかなかったのはどうしてだろう。

(林道に出て)


(駐車場に到着。車が9倍になっている)


 安心して下って行く。もうツツジは消えた。下に林道が見え、先の駐車場に1台。オジサンのだろうか。林道に出る。サイクリングが1人下って行ったが、それ以外の人気はまったくない。かなり暑くなっている。
 駐車場には9台の車。皆さん、ツツジを楽しみながら登っている頃だろう。4時間少々の歩きだったが、暑さで何となく疲れた。また余計な話になるが、この後は、鍋割山のなぞの石垣見物を組み込んでいたが億劫になっている。もうこのまま帰ることにしよう。

【番外編】
 先日、桐生に用事があり、その用事までの時間つぶしで梅田の護国神社に行ってきた。この神社から岳山(今は「白萩山」という名に改名されたらしい)に北上する尾根がある。先日、残馬山を歩いた際に、この尾根に興味を持ち、調べると、あにねこさんの記事を目にした。
 尾根のこともさることながら、興味津々となったのは、護国神社の麓にある石仏だ。室町時代のものらしい。室町時代の根拠は知らないが、出どころは桐生タイムスのようで、いい加減なことは記すまい。
 往路では、ヤブに埋もれた石仏を二体見たが、あにねこさんの写真とは違うし、数も足りない。消えたか移動したのかと思いながら、長い階段を登って神社に出た。やはり護国神社らしく、戦前の武運長久を祈願するお札が張られていた。以来80年近いものだ。
 薬師三尊がどうも気になった。下って、改めて別方向のヤブに入り込んでみると、三体が鎮座していた。なるほど、これが室町時代の石仏かと、見ながらにんまりしてしまった。雨風で全体が丸みを帯びている。このままにしておくのは何とももったいない。これで一応満足。
 
(護国神社への階段。これは序の口部分)


(すぐに目についた石仏その1)


(そして、その2。これらとてかなりの年季が入っているようだ)


(とにかく長い)


(ようやく護国神社。建て直しだろうが、そこいらにある神社風情)


(裏に回ると石祠がずらり。これは左部分だが、右にも並んでいる)


(この石燈籠には文政五年と刻されていた)


(そして武運長久。昭和十四年川内村の文字がある)


(ようやく薬師三尊。もうとろけた感じになっている)


(傍らに墓地。墓碑は元禄になっていた)



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